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訪問看護・リハビリ

パーキンソン病のリハビリに関する資格を持つリハビリチーム主任/理学療法士・目代桃子さんのインタビュー

2023年05月04日
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株式会社Reha Labo Japan

株式会社Reha Labo Japan

リハラボで活躍するスタッフへのインタビュー企画。今回は、パーキンソン病に対するリハビリの資格をもつ、訪問看護部門のリハビリチームで主任を務める理学療法士の目代桃子さんに、リハビリチームの強みや特長、また、目代さんが専門とするパーキンソン病のリハビリについてお話を伺いました。

パーキンソン病とは?

1.概要
黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする進行性変成疾患である。4大症状として(1)安静時振戦、(2)
筋強剛(筋固縮)、(3)無動・寡動、(4)姿勢反射障害を特徴とする。このほか(5)同時に二つの動作をする能
力の低下、(6)自由にリズムを作る能力の低下を加えると、ほとんどの運動症状を説明することができる。近
年では運動症状のみならず、精神症状などの非運動症状も注目されている。発症年齢は 50~65 歳に多い
が、高齢になるほど発病率が増加する。40 歳以下で発症するものは若年性パーキンソン病と呼ばれる。こ
の中には遺伝子異常が明らかにされた症例も含まれる。

LSVT BIGとは?

Lee Silverman Voice Treatmentの略で、米国のRamigらが考案した発声発語明瞭度改善目的の訓練法で、特にパーキンソン病患者さんの発話明瞭度改善に有効であるとされ、言語聴覚(ST)領域では初めて訓練効果に関するエビデンスが臨床研究では最高の“レベルⅠ”と認められた手法です。
最近では、理学療法(PT)領域への応用研究も進んでいることもあり、発声訓練を主体とするST領域の訓練法をLSVT LOUD、PT領域の訓練をLSVT BIGと呼んで区別するようになりました。

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リハラボでは、進行性神経難病である「パーキンソン病」の方を対象としたリハビリに力をいれています。米国のRamingらが開発した「LSVT® BIG」というプログラムを用いて、リハビリを提供します。

■ 目代 桃子(もくだい・ももこ)氏 
理学療法士 / LSVT®BIG
理学療法士養成校を卒業後、整形外科の急性期病棟や地域包括ケア病棟で勤務。一般企業での勤務を経て、もともと興味のあった在宅医療に携わるべくリハラボに参画。現在は、訪問看護部門のリハビリチーム主任として管理業務やリハビリ関連業務に従事。パーキンソン病に特化したリハビリ資格「LSVT®BIG」を所有し、パーキンソン病の方のリハビリを提供する。

多様な強みを持つ、リハラボのリハビリチーム


ーーリハラボのリハビリチームについて教えて下さい。
理学療法士や作業療法士が在籍するリハビリチームには、多様なメンバーが在籍しています。急性期病院や回復期病院、デイサービスなど、医療から介護領域までさまざまな領域で活躍していたメンバーが揃っています。また、一人ひとりの得意分野も、脳血管疾患や難病から整形外科疾患まで多岐に渡ります。

訪問リハビリを必要とする利用者さんの中には多様な疾患や複合疾患をお持ちの方もいらっしゃるので、それぞれの経験や知識を共有しながらリハビリを提供できるのはリハラボの強みだと感じます。

メンバー同士も非常に仲が良いです。普段は訪問にでているためなかなか顔を合わせることができませんが、昼休みや朝礼前、訪問から帰ってきたわずかな時間を使って、コミュニケーションをとっています。

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パーキンソン病に特化したリハビリ ”LSVT®BIG”とは?

このプログラムは、パーキンソン病の方の動作の大きさに焦点を当てています。パーキンソン病の軽度から中等度の方に対して効果的・短期的に高い治療効果が期待できると言われています。

プログラムはLSVT®BIG認定セラピストとの1対1の個別訓練を1回60分、週4回連続、4週間にわたって実施します。内容は以下の通りです。

・身体全体を大きく使った動きを反復回数行う
・日常動作や歩行が大きく行えるように繰り返し練習する
・大きな動きを集中的に訓練することで、動きの遅さや動作の大きさに代表される運動障害を改善する
・運動の適切な大きさを認識・修正する能力を改善する
・正常と感じている「小さい動作」を、大きいと感じる「正常な動作」へと改善する

LSVT®BIGの最終目標は、日常生活で大きな動作が行えるようになることです。

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ーー 目代さんがLSVT®BIGの資格を取得したきっかけを教えて下さい。
訪問リハビリの現場にきてから、パーキンソン病の方を担当させていただく機会が増えました。しかし、日本の理学療法にはパーキンソン病に特化した運動療法が少なく、リハビリの内容が実生活に反映しづらいことも多々ありました。そこで、実生活に反映しやすいプログラムを提供しているLSVTに興味と可能性を感じ、取得に至りました。日本には今までなかった「パーキンソン病に特化した資格」自体にも魅力を感じています。


ーー実際のパーキンソン病の方への介入事例を教えてください。
すくみ足が強く、転倒を繰り返している方にLSVT®BIGの運動療法を用いて治療をしたケースがあります。LSVT®BIGは体の動きの大きさに焦点を当てた治療のため、歩行練習でも常に歩幅の大きさや姿勢を意識しながら実施しました。

今までのすくみ足の治療といえば「目印や線を用いた歩行練習」等ですが、それでは用意された空間でしか歩行できなくなってしまいます。この事例では、大きさを意識した歩行練習を自宅内から始めましたが、調子の良い時には屋外にも行けるようになりました。

ご家族がリハビリ時の声掛けを覚えてくださったこともあり、結果として旅行に出かけたときでも公園の中を歩いて回れたそうです。どこでも治療の効果が出せる事がLSVT®BIGの強みだと考えています。

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主任として思い描く今後の挑戦


ーー 目代さんが日々現場で働くなかで、やりがいを感じる瞬間や印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
利用者様が「今までできなかった事が出来るようになった」と報告してくださることにとても喜びを感じます。例えば、利用者様の趣味の話や思い出話を聞くのが大好きなのですが、「思い出の地に旅行に行けた」「数年ぶりに編み物を再開した」などの話を聞いた時はとても嬉しいです。私の治療でこれだけ良くなったぞ!というよりかは、利用者様が努力してくださった事に毎回尊敬と感謝を覚えます。人生の先輩方から色々なことを学べるのも、生活環境により近い距離で関わることのできる訪問スタッフならではの特権かもしれません。


ーー今後、挑戦したいことや目標はありますか?
LSVT®BIGがあまり知られていないこともあり、まずはスタッフも巻き込んで勉強会等で知識を共有することで、治療現場に普及させていきたいです。また、主任としてスタッフの働きやすい環境調整(スケジュール管理)もしていきつつ、良いサービスが提供できるようにスタッフのサポートをしていきたいです。

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以上、今回はリハボラの訪問看護部門でリハビリチームの主任を務める、理学療法士の目代桃子さんにお話を伺いました。リハビリチームの特徴や、パーキンソン病に特化したリハビリについて知ることができました。目代さんの今後のさらなるご活躍を応援しております。

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